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『総裁談話』で株価は上昇したが、長続きしないと思う

今日の日経平均は、寄り付きにおいては下落局面で始まりましたが、日銀の黒田総裁の『総裁談話』発表後に株価は上昇し、結果1%程の上昇で終了しました。

ただ、個人的には特に楽観できる内容の発表には思えませんでした。その理由を下記に示します。

『金融市場調節』や『資産買入れの実施』としか言っていない

改めて、総裁談話を見てみます*1

最近の内外金融資本市場では、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済の先行きに対する不透明感が強まるもとで、不安定な動きが続いている。

日本銀行としては、今後の動向を注視しつつ、適切な金融市場調節や資産買入れの実施を通じて、潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく方針である。

『適切な金融市場調節や資産買い入れの実施』と書いています。政策金利を下げるとは言っていません。

これは、日銀がこれまで行ってきた、ETF国債の買い入れを示しています。

ETFの買い入れ自体は効果薄

国債の買い入れ自体は4年ぶりですが、ETFの買い入れは先週より5営業日連続の実施です。

前週の株価はお示しの通り、10%以上の下落を見せました。

そして、これまでも日銀では株価の下落局面にETFの買い入れを実施してきましたが、株価の下落は抑えることが出来ても、
株価の上昇をもたらすことは出来ていません。

最近の日経平均が完全にボックス相場であることを見れば一目瞭然でしょう。

今後の国内経済悪化に打ち手があるのか?

また、今後、株価だけではなく内外の経済に影響が出てくると思われます。

本日ニュースになった、2月における百貨店売上が芳しくないというニュースも気がかりです。
business.nikkei.com

資金供給は構わないのですが、今後更に状況が悪化していったときに、打ち手があるのかは疑問です。

ETF国債の買い入れを増やすといっても、前々より日銀の買いすぎは日銀のバランスシートの悪化やETF流動性の問題が指摘されています。

特に、買い入れたETF国債を処分する出口戦略が無い というのが一番怖いところです。

円高牽制も、効果が表れず

『総裁談話』を出す少し前、金曜日にアメリカのFRBが追加利下げを表明しました。
www3.nhk.or.jp

それを受けて、アメリカマーケットは急激にドル売り、円買いに流れ、2円近く円高になりました。

円高は、株価にとって悪影響です。というのも、日経平均株価に組み込まれている企業に輸出企業が多いことから円高は業績悪化に繋がりかねないからです。

また、リーマンショック以降日本では円が70円台にまで上昇したことがあり、国民全体に『円高=悪』のイメージがあるという意見もあります。

このように、円高は日本全体に悪影響を与える可能性があるため、『総裁談話』によって牽制を掛ける狙いがあったというのが市場関係者の考えです。

為替の反応薄

しかしながら、為替の反応は薄く、発表後、一時的に円安に向かいましたが再び円高に。f:id:umejiro330:20200302212029p:plain

まとめ

本日の『総裁談話』で株価は上昇しましたが、個人的には楽観視していません。

・一時的な金融緩和政策であり、ETFの買い入れはこれまで効果が薄かった。

・今後の経済次第で、更なる緩和が必要になるが、その際に打ち手があるか不明

・急激な円高に牽制も効果薄

上記の3点から、日本株は一時的な上げはあっても、下落トレンドで進むのではないか、というのが個人的見解です。